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欧州2歳戦から大物候補が続々と登場

 オークスやダービーが終わり、競馬ファンの注目は6月20日からスタートする2歳新馬戦に集まろうとしている。日本よりもだいぶ早く始まっているのが欧米の2歳戦で、例えば英国の場合は3月末の芝平地シーズンの開幕と同時に、各地で2歳馬による戦いが催されている。すなわち、日本でPOG本が出回る頃、欧米では既に実戦デビューを果たした上で、来年のクラシック候補としてファンの注目を浴びる馬が現われているのだ。

 そんな1頭が、ダービーデーだった6月7日のシャンティーで初勝利を挙げたコロニアル(牡2歳)である。 前日、エプソムのダービーを快勝して英国では20年ぶりの2冠馬となったシーザスターズと同じ、ケープクロス産駒の同馬。生産はダーレーで、母エリザベスベイはロイヤスアスコットのG1コロネーションSの2着馬。祖母ライフアットザトップは北米でG1マザーグースSとG1レディーズHを制しているという、超良血馬である。 5月19日のデビュー戦(シャンティー、1000m)は、仕上がり早の牝馬リキシローヴァ(父スリックリ-)に脚元をすくわれ2着に敗れたものの、2戦目となった前出の6月7日のレース(1200m)では好スタートから先手をとり、あと1fから軽く追い出されると後続との差を一気に広げて5馬身差の快勝。翌日のレーシングポストやサラブレッドデイリーニュースで早速、「大物2歳馬出現」と紹介されることになった。 血統や勝ちっぷりもさることながら、今年再結成した馬主シェイク・モハメド、調教師アンドレ・ファーブルのコンビが送り出した最初の大物候補という点でも注目を集めるコロニアル。次走は、7月9日にニューマーケットで行われるG3ジュライS(6f)の予定で、ここでのレースぶりに注目したい。 さて、スタートが早いのだから、その後の展開も当然のように早いのが欧米の2歳戦で、ロイヤルアスコットの開幕日となる6月16日(火曜日)には早くも、2歳馬によるG2戦コヴェントリーSが行われる。 6月10日のエントリーステージで登録を行った2歳馬は27頭。各社ブックメーカーが4倍から4.3倍のオッズを掲げて1番人気に推しているのが、5月15日にニューバリーで行われたメイドン(6f)でデビュー勝ちを果たしたキャンフォードクリフス(父タギュラ)だ。後続に7馬身差を付ける印象的なレース振りに、レーシングポストも登録馬の中では最も高い97というレーティングを与えている。 差のない2番人気になっているのが、4頭を登録してきたエイダン・オブライエン勢の1頭、スタインベック(父フットステップスインザサンド)。2005年の英2000ギニー勝ち馬フットステップスインザサンドは今年の2歳が初年度産駒だが、本馬を含めて6月10日現在で既に6頭の勝ち馬を出し、好調なスタートを切っている。叔父に豪州のG1アデレードC勝ち馬ウォーターボートマン、従兄弟にコロネーションSやフィリーズマイルを制したナニーナがいるという牝系の出で、2008年のタタソールズ・オクトーバーにおいて25万ギニーで購買されている同馬。5月13日にナースのメイドン(6f)でデビュー勝ちした時のレース振りに、96というレーシングポストレーティングが与えられている。 ちなみに、英国のブックメーカー各社は既に来年の2000ギニーの馬券を売り始めていて、大手のウィリアムヒルが13倍のオッズを掲げて1番人気に推しているのが、このスタインベックである。 (合田直弘)