2024年シーズンから日本で供用されているパレスマリス。今年の安田記念などG1レース3勝を上げているマイル王者ジャンタルマンタル、シンザン記念を制したノーブルロジャーをはじめ、日本で出走した産駒8頭すべてが勝ち上がり、日本競馬に高い適性を示している。
そのパレスマリスから今度はダートレースにおいてリステッドウィナーが誕生。今年に入りオープンクラスや重賞レースでも惜敗が続いていたインユアパレスが、ダート1400mで行われたエニフステークスに勝利。圧巻のレース内容からダート界において今後目が離せない1頭となりそうだ。
9月6日 (土)、阪神競馬場ダート1400mで開催されたエニフステークス (L) に出走したインユアパレス。大外枠からスタートを決め、中団の外をスムーズに折り合ってレースを運んだ。直線に入り馬と馬の狭い間を割って進路を開くと、そこから一気に伸び上がりタイム最速となる36秒0の末脚で突き抜けて、オープンクラスで圧勝歴のある2着馬に1馬身と3/4差を付け完勝。オープンクラスに昇格してからも東海ステークス (G3) など2着が4回と上位の力を示していたが、今回圧倒的1番人気の支持に応えて、通算5勝目となるリステッドレース初勝利を見事につかんで見せた。
インユアパレスは日本産の母クイーンズターフ、母の父ディープインパクトという血統の4歳牡馬。3代母のファーザは、G1レースを6勝、年度代表馬に4度輝き、種牡馬としても安定した成績を残した名馬フリオーソ、ダイオライト記念 (Jpn2) で3着に好走したトーセンルーチェらを送り出した名牝。
インユアパレス (2021年生・牡・黒鹿)
父Palace Malice 母Queen’s Turf 母の父Deep Impact
馬主 小林英一ホールディングス
栗東 須貝 尚介 厩舎
米国 Winchester Farm 生産
パレスマリス
アメリカ史上最高額となるレース賞金を獲得した
歴史的名馬カーリンが送る、クラシックウィナー。
3歳時、ダート2400mのベルモントS、
4歳時、ダート1600mのメトロポリタンHと
カテゴリーの異なるG1レースを制覇。
獲得したタイムフォームレーティングは、
同じカーリン産駒のG1勝ち馬
コーディーズウィッシュ、ヴィーノロッソ、そして
種牡馬としても成功するグッドマジックを超える、131。
ファーストクロップから
BCジュヴェナイルターフの勝ち馬ストラクターが出現。
さらに日本においては、朝日杯フューチュリティSを制し、
一躍クラシック候補となった、ジャンタルマンタルが登場。
自身未踏の芝における2歳G1ウィナー2頭が誕生し、
種牡馬として多彩な才能を開花。
さらに、ステイヤーズSの勝ち馬アイアンバローズ、
天皇賞 (春) を制覇したジャスティンパレスは、本馬の半弟。
日本の芝で活躍馬を送る、話題のファミリー。
これまでに日本で出走した産駒8頭のうち全てが勝ち上がり、
G1・3勝のジャンタルマンタル、無敗でG3を制したノーブルロジャー、
リステッドウィナーのインユアパレスがいる現4歳世代は秀逸。
日本供用の初年度には最多262頭、2年目も237頭の牝馬を集めた話題沸騰のサイアー。