2024年シーズンから日本で供用され、産駒が日本競馬に高い適性を示しているパレスマリス。最優秀2歳牡馬にして、3歳マイル王のジャンタルマンタルが安田記念 (G1) を完勝し、古馬マイル戦線をも制圧した。
6月8日 (日)、東京競馬場で開催された安田記念 (G1) で6か月ぶりの実戦復帰を果たしたジャンタルマンタル。好スタートを決めると、3番手のポジションを確保。向正面で他馬に外から来られて少し行きたがるそぶりを見せたが、鞍上がしっかりと抑え込み直線半ばまで我慢に我慢を重ねた。ラスト1ハロン手前でようやく手綱を解放すると、一気に加速。2着馬に1馬身半差をつけて3つ目のG1タイトルを手中に収めた。
2歳時には朝日杯フューチュリティS、3歳時にはNHKマイルCに優勝し、各世代のマイル王に輝いた本馬は、今回の勝利で国内マイル戦無敗を継続、さらにNHKマイルCが創設された1996年以降、初めてNHKマイルC勝ち馬として安田記念を制し、世代交代を高らかに告げた。
ジャンタルマンタルは母インディアマントゥアナ、母の父Wilburnという血統の3歳牡馬。母インディアマントゥアナは芝11ハロンのレッドカーペットH (G3) など北米で6勝をあげている。
ジャンタルマンタル (2021年生・牡・黒鹿)
父Palace Malice 母インディアマントゥアナ 母の父Wilburn
馬主 (有) 社台レースホース
栗東 高野 友和 厩舎
千歳市 社台ファーム 生産
2023年度JRA賞最優秀2歳牡馬
主な勝ち鞍:安田記念 (G1)、NHKマイルC (G1)、朝日杯フューチュリティS (G1)、デイリー杯2歳S (G2)
パレスマリス
アメリカ史上最高額となるレース賞金を獲得した
歴史的名馬カーリンが送る、クラシックウィナー。
3歳時、ダート2400mのベルモントS、
4歳時、ダート1600mのメトロポリタンHと
カテゴリーの異なるG1レースを制覇。
獲得したタイムフォームレーティングは、
同じカーリン産駒のG1勝ち馬
コーディーズウィッシュ、ヴィーノロッソ、そして
種牡馬としても成功するグッドマジックを超える、131。
ファーストクロップから
BCジュヴェナイルターフの勝ち馬ストラクターが出現。
さらに日本においては、朝日杯フューチュリティSを制し、
一躍クラシック候補となった、ジャンタルマンタルが登場。
自身未踏の芝における2歳G1ウィナー2頭が誕生し、
種牡馬として多彩な才能を開花。
さらに、ステイヤーズSの勝ち馬アイアンバローズ、
天皇賞 (春) を制覇したジャスティンパレスは、本馬の半弟。
日本の芝で活躍馬を送る、話題のファミリー。
これまでに日本で出走した産駒8頭のうち全てが勝ち上がり、
G1・2勝のジャンタルマンタル、無敗でG3を制したノーブルロジャー、
オープン競走で3度の2着があるインユアパレスがいる現4歳世代は秀逸。
日本供用の初年度には最多262頭の牝馬を集めた話題沸騰のサイアー。