産駒が抜群の勝ち上がり率を誇る、近年屈指のダートサイアー、パイロ。週末のJRA開催ではクインズサターンがマーチS (G3)で勝ち馬と僅差の2着と好走。フクキタルは新たに勝ち馬となった。 

325日(日)、中山競馬場で行われたマーチS (4歳上・G3・ダート1800m)に出走したクインズサターン。スタート後、後方で脚をためたクインズサターンは3コーナーで前との差を詰め、最終コーナーを回り、直線では外から自慢の末脚で前を強襲、脚色で勝るも、勝ち馬にわずかに届かず、ハナ差の2着と優勝馬に何ら見劣りしない走りを見せた。 

クインズサターンは新ひだか町、佐竹学氏生産。母ケイアイベローナ、母の父クロフネという血統の5歳牡馬。本馬の曾祖母シンコウラブリイはマイルチャンピオンS (G1)など重賞6勝、93年の最優秀4歳以上牝馬に選出された名牝。一族からは近年も2016年のフローラS (G2)に勝利し、同年の優駿牝馬(G1) 2着のチェッキーノや、2012年の札幌2S (G3)など重賞2勝で朝日杯フューチュリティS (G1) 2着、翌年の皐月賞(G1) 3着のコディーノなどの活躍馬が続々と生まれている。

 

クインズサターン(2013年生・牡・芦)

父パイロ 母ケイアイベローナ 母の父クロフネ

馬主 クイーンズ・ランチ 様

栗東 野中 賢二 厩舎

新ひだか町 佐竹 学 氏 生産

 

また、同日の中山競馬場で行われた3歳未勝利(ダート1800m・牝馬)ではフクキタルが出走。2番人気に推されたフクキタルは、縦長の展開となったレースで道中5番手追走から、最終コーナーで先団に取りつくと、直線半ばで前を捕えて後続を振り切り、2着に3/4馬差をつけ勝利した。 

フクキタルは青森、ワールドファーム生産。母ローレルアイ、母の父フサイチコンコルドという血統の3歳牝馬。母ローレルアイはJRA勝ち馬でアネモネS5着などの実績馬。本馬の半兄ローレルアルトスもJRA2勝をあげている。

 

フクキタル(2015年生・めす・黒鹿)

父パイロ 母ローレルアイ 母の父フサイチコンコルド

馬主 佐藤 範夫 様

美浦 竹内 正洋 厩舎

青森県 ワールドファーム 生産

 

アメリカのトップ種牡馬、タピット。その父プルピットが送る、トップクラスのG1マイラー、パイロ。種牡馬となった今、産駒からは自身の資質を受け継ぎ、パワーとバランスを兼ね備えた素質馬が多数出現。初年度世代の勝ち上がり率は驚異の80%を記録した近年屈指のダートサイアー。