ファインニードル産駒アブキールベイが葵ステークスで重賞初制覇

2022年の産駒デビューから4年目を迎え、さらに頭角を現してきたファインニードル。産駒のアブキールベイが葵ステークス (G3) を制し、重賞初勝利をあげた。

5月31日 (土)、京都競馬場で開催された葵ステークス (G3) に出走したアブキールベイは好スタートから中団6番手に構え、前半3ハロンが33秒5という速い流れにもスムーズに追走。直線に入って残り100mを切りさらにギアを上げて先行集団を猛追すると、上がりタイム33秒6の脚で押し切りを図る逃げ馬をとらえ、3/4馬身差をつけて鮮やかに差し切った。1着から8着まで0秒3差内にひしめく接戦。2歳夏から磨いてきた末脚で混戦を断った。なお、タワーオブロンドン産駒のレイピアは差す競馬で新境地を開き、3着に食い込んだ。

ファインニードル産駒はシルクロードステークスで初タイトルを手にしたエイシンフェンサーに続いて今年のJRA重賞2勝目。エイシンフェンサー、カルチャーデイ (23年ファンタジーステークス) と初年度産駒から3世代続けてJRA重賞勝ち馬を送り出している。

アブキールベイは母アゴベイ、母の父ハーツクライという血統の3歳牝馬。伯母のハーロンベイは3連勝で橿原ステークスを制し、オープン入り。いとこのケープコッドはオープンのクリスマスローズステークスを勝ち、オパールステークス2着、ラピスラズリステークス3着とリステッド競走でも好走した。3代母 Composure はサンタアニタオークス、ラスヴィルヘネスステークスの米G1・2勝を含む重賞3勝をマークした名牝。

 

アブキールベイ (2022年生・めす・栗)

父ファインニードル 母アゴベイ 母の父ハーツクライ

馬主 ゴドルフィン

栗東 坂口 智康 厩舎

日高町 ダーレー 生産

 

ファインニードルは2018年のJRA賞最優秀短距離馬。

ロードカナロア以来となる、スプリントG1完全制覇。

年間スプリント重賞4勝は、前人未到の偉業。

 

母ニードルクラフトは、芝1800mのクロエ賞 (G3)、

芝1600mのセルジオクマーニ賞 (G3) を制覇。また、

祖母シャープポイントは、芝1200mで開催される

 

2歳戦、フィーニクスS (G1) 2着のブラックタイプウィナー。

欧州で繁栄するスピード感溢れるファミリー。

 

勝ち馬率77%を記録した初年度産駒から

リステッド勝ち馬クルゼイロドスル、

G3馬エイシンフェンサーが出現。

 

セカンドクロップのカルチャーデイは

ファンタジーS (G3) を無敗で制覇し、

兵庫所属のダイジョバナイが

地方ダート重賞を制覇。

 

さらに、サードクロップのアブキールベイが

葵ステークス(G3)を勝利。

 

芝・ダートを問わず父譲りのスピードを武器とする

素質馬を次々に送り出し、遺伝力の高さを証明。