傑出した産駒の勝ち馬率で注目を集めるパイロ。今週のJRA開催ではワディが大和ステークスに勝利し、エグジットラックが新馬戦で勝利、さらにジョワイユが新たに勝ち馬となる活躍をみせた。

 

24 ()、京都競馬場で開催された大和S (4歳上・OP・ダート・1200m) に出走したワディ。滑らかなスタートを切ったワディは、向こう正面で78番手の好位で道中を無理なく運ぶ。最終コーナー出口で3、4番手から外に持ち出したワディは、直線でしっかりとした末脚で前をとらえると、後続の猛追を振り切り勝利した。 

ワディは母フラグラントオアシス、母の父Rahyという血統の6歳牝馬。母フラグラントオアシスは99年のキングチャールズ二世S勝ち馬。半兄のデザートオアシスはJRA5勝の特別勝ち馬、半姉のフィリラもJRAで3勝をあげている。

 

ワディ (2011年生・めす・栗)

父パイロ 母フラグラントオアシス 母の父Rahy

馬主 H. H. シェイク・モハメド

栗東 野中 賢二 厩舎

日高町 ダーレー 生産

 

25 ()、東京競馬場で開催された新馬戦 (3歳・ダート・1600m) に出走したエグジットラック。スタート後、向こう正面で鞍上から気合いをつけられたエグジットラックは、道中、幼さをみせながらも、押し上げて外目から好位につけて最終コーナーを回る。直線で思い切って外に持ち出したエグジットラックは、追い出されると一気に末脚を伸ばし、ゴール直前で離れた内の前2頭をきっちり差し切って勝利した。 

エグジットラックは母トレノローザ、母の父アフリートという血統の3歳牡馬。母トレノローザはJRA勝ち馬。近親にはJRA3勝の特別勝ち馬で、2012年のフラワーC (G3) 3着、オークス (G1) 5着のサンキューアスクなどがいる。

 

エグジットラック (2014年生・牡・栗)

父パイロ 母トレノローザ 母の父アフリート

馬主 戸賀 智子 様

美浦 田村 康仁 厩舎

平取町 清水牧場 生産

 

また、24 ()、東京競馬場で開催された3歳未勝利 (ダート・1400m・牝馬にジョワイユが勝利、デビューから3戦目で勝ち馬となった。 

ジョワイユは母チリースタート、母の父Caerleonという血統の3歳牝馬、本馬の祖母Snow Bride89年の英オークス (G1) 等に勝利。3代母Awaasif82年のヨークシャーオークス (G1)、83年のジョッキークラブ大賞 (G1) などに勝利。一族からは、95年のダービー (G1) をレコードで勝利、同年の凱旋門賞 (G1)キングジョージ6世&クイーンエリザベスS (G1) 等に勝利した種牡馬ラムタラ、96年の英1000ギニー (G1)、チャンピオンS (G1) 等に勝利したBosra Sham等々、活躍馬が多数出ている。

 

ジョワイユ (2014年生・めす・鹿)

父パイロ 母チリースタート 母の父Caerleon

馬主 (株) ラ・メール 様

美浦 高木 登 厩舎

浦河町 ディアレストクラブ 生産

  

アメリカのトップ種牡馬、タピット。 その父プルピットが送る、トップクラスのG1マイラー。 種牡馬となった今、産駒からは自身の資質を受け継ぎ、パワーとバランスを兼ね備えた素質馬が多数出現。ステークスを制したシゲルカガを筆頭に、初年度世代の勝ち馬率は驚異の80%を記録。現3歳世代は46頭が勝ち馬となる。