タワーオブロンドン産駒がG1初勝利

昨夏デビューした初年度産駒の活躍ぶりが目立つタワーオブロンドン。パンジャタワーが京王杯2歳ステークス (G2) に続き、NHKマイルカップ (G1) を制してタワーオブロンドン産駒初となるG1制覇。ファーストクロップからいきなりG1勝ち馬が誕生した。

5月11日 (日)、東京競馬場で開催されたNHKマイルカップに出走したパンジャタワーは、中団に構えて直線に賭ける競馬。前半3ハロンが33秒4という緩みのない流れをスムーズに追走してホームストレッチに向くと、ひと追いごとに鋭さを増す末脚で先行勢をひと飲みにし、ゴール前の熾烈な追い比べをアタマ差制した。

これまでの実績は7ハロンまでだったが、マイルG1を2戦目できっちりクリア。レースレコードに0秒3差迫る1分31秒7の好タイムで快勝し、父タワーオブロンドンが手の届かなかった3歳マイル王の称号を手にした。ダーレーサイアーとしては、昨年のジャンタルマンタル (父パレスマリス) に続くNHKマイルカップ連覇となった。

パンジャタワーは母クラークスデール、母の父ヴィクトワールピサという血統の3歳牡馬。母クラークスデールは未出走ながら、半兄に2009年の日本ダービー馬ロジユニヴァース。3代母の名牝ソニンクからつながる母系には、安田記念連覇などマイルG1で3勝を上げたソングライン、秋華賞、ナッソーSと日英でG1を制したディアドラがいる。

 

パンジャタワー (2022年生・牡・鹿毛)

父タワーオブロンドン 母クラークスデール 母の父ヴィクトワールピサ

馬主 Deep Creek

栗東 橋口 慎介 厩舎

新ひだか町 チャンピオンズファーム 生産

 

タワーオブロンドンは強靭な筋肉を

身に纏い卓越したスピードで、

2歳から4歳時まで毎年重賞を制覇。

 

2歳時、芝1400mの京王杯2歳S (G2)、

3歳時、芝1600mのアーリントンC (G3)、

4歳時、芝1200mのスプリンターズS (G1)。

さらに、芝1200mのセントウルS (G2)、

芝1400mの京王杯スプリングC (G2) では、

どちらもレコードタイムを叩き出し圧勝。

 

ドフザダービーに辿り着く名門ファミリー出身。

トレヴ、ムーンライトクラウド、ジェネラス、

トリプティク、イマージン、ヴァンゴッホら

多数のレジェンドホースが名を連ねる。

 

産駒は父を彷彿とさせる屈強な馬体。

2023年のセールに登場するやいなや一躍脚光を浴び、

最高落札価格2,400万円、平均落札価格800万円超え、

売却率97.7%と驚異的な数字を記録。

 

期待をその背に、2024年にデビューした初年度産駒は

無敗で京王杯2歳Sを制し、NHKマイルCで3歳マイル王に輝いたパンジャタワーを筆頭に、

未勝利戦をレコード勝ちし、小倉2歳S (G3) も3着のアーリントンロウ、

カンナS (オープン) 3着、小倉2歳S4着と芝6ハロンで好走を続けるレイピア、

ファルコンSで上がりタイム最速の末脚を駆使して5着に追い上げたラパンチュールら

父の確かなスピードを受け継ぐ産駒が多数登場。

話題沸騰のサイアー。