産駒の高い勝ち上がり率で注目を集めているパイロ。今週のJRA開催ではカネノイロが自身2勝目をあげ、オープン入りを果たした。

カネノイロは221日 (日)、東京競馬場で行われた500万下 (3歳・ダート1400m) に出走。スタートでやや後手を踏んだものの、すぐさま先頭勢にとりつき、道中は馬群の中5番手あたりでレースを進めたカネノイロ。馬群の内目でしっかりと折り合い、手応えを残したまま4コーナーを周り直線へ。残り200m付近から狭い進路を一気に抜け出し先頭に立つと、迫りくる後続勢を振り切るしぶとい末脚をみせ勝利、見事2勝目を挙げた。レース後の「新馬戦での勝利は芝でしたが、ダートだと道中も走りがスムーズですし、最後までしぶといです。ダートはいいですね」という鞍上のコメントからも、オープン入り後はダート戦での活躍が期待される。 

カネノイロは新冠町・川上牧場生産。母エルサフィール、母の父タヤスツヨシという血統の3歳牡馬。母エルサフィールはJRA勝ち馬、カネノイロはその初仔にあたる。母がサンデーサイレンス系でありながら、本馬の5代血統表に含まれるクロスは母方のBuckpasser 5 x 5のみという血統構成が印象的なカネノイロ。サンデーサイレンス系牝馬とのアウトブリードが可能な点も、パイロの魅力といえそうだ。

 

カネノイロ (2013年生・牡・鹿)

父パイロ 母エルサフィール 母の父タヤスツヨシ

馬主 江川 伸夫 様

美浦・佐藤 吉勝 厩舎

新冠町 川上牧場 生産

 

パイロの父プルピット (Pulpit) は、種付料30万ドルを誇るアメリカのトップスタリオンであるタピット (Tapit) や、2014年の米年度代表馬カリフォルニアクローム (California Chrome) の父ラッキープルピット (Lucky Pulpit) 数々の成功種牡馬を送り出す不世出のサイアーオブサイアーズ。現役時にはフォアゴーS (G1) を制しアメリカのトップマイラーとして君臨したパイロも、初年度産駒であるシゲルカガが北海道スプリントカップ (Jpn3) に勝利、さらに地方重賞を制したブラックヘブン、シャークファング、インディウム、ミスアバンセ等を送り出し成功を収める。とりわけ現3歳世代は、JRAにおいてビービーバーレルがフェアリーS (G3) を制覇、またメイショウスイヅキはもみじS (オープンに勝利するなど芝のレースでも大活躍、さらにNARでも6戦無敗のポッドガイが出現するなど大物が続々出現。中央・地方あわせて既に34 (うちJRA勝ち馬15が勝ち上がり、高い勝ち馬率で大きな注目を浴びている。